愛南町
―愛媛県最南端のまち―

愛媛県の最南端に位置する町――愛南町。
紺碧の黒潮と恵み豊かな豊後水道に面するこの町には、
降り注ぐ太陽と潮の香りに包まれた優しい時が流れます。

愛南の四季

春 春荒吹き抜けて芽吹き綻ぶ花の季節

春荒の強い風が吹き抜けた先には、豊かな山の春が綻びます。

愛媛県と高知県の境目に位置する標高1064mの篠山には、山一面群生のアケボノツツジやシャクナゲが咲き乱れ、山頂には山岳信仰の霊地として知られる篠山神社が鎮座しています。

篠山の7合目には落差50mの白滝がながれ、木々の緑と一筋の白とのコントラストを楽しむことができるでしょう。新緑のころになると、青々とした山出(やまいだし)地区の美しい棚田風景を目にすることができます。

春の陽気に包まれた、うららかな自然はまだまだあります。3月下旬から4月上旬に開催される南レク城辺公園桜まつりでは、約3,000本の桜が咲きこぼれます。昼間の桜を味わった後は趣を変えて、数百個のぼんぼりに淡く照らされた夜桜をぜひご堪能ください。

夏 紺碧の海と山に囲まれた鮮やかな夏

青く透明度の高い海の中で、色鮮やかな熱帯魚やサンゴ礁があなたを待っています。

愛南の海はその透明度の高さから、スキューバダイビングの聖地として知られています。サンゴ礁が広がる宇和海の鹿島は「日本の水浴上88選」にも選ばれ、展望船やダイビング、四国で初めて導入されたシーウォーカーなどで海の世界を味わうことができます。また、あいなんかわうそ村海の駅では水上マットやフライボード、SUP、「日本の渚100選」に選ばれた須ノ川公園ではシーカヤックを体験することができ、お好みのマリンレジャーを堪能しましょう。

愛媛県の最南端あり、豊後水道に面する岬――高茂岬では、晴れの日に遠くの九州を一望することができます。

秋には羽休めの渡り鳥が訪れ、路地菊が咲き誇る100m超えの断崖は圧巻の眺めです。

秋 つかの間の秋に息づく歴史を想う

過ぎ去る夏とともに、過去に想いを馳せてみましょう。

四国といえばお遍路でしょうか。 愛南町にも四国霊場第40番札所 観自在寺があります。第1番札所より最も離れていることから「四国霊場の裏関所」とも呼ばれる観自在寺は、弘法大師が平城天皇の勅命を受けて807年に開祖したと伝えられています。総けやき造りの山門は約7m。総檜の宝形造りの大師堂では、四国八十八ヵ所のお砂踏み(お遍路に出掛けられない人々が各霊場のご本尊様の写し仏をお祀りし、八十八ヶ所霊場のお砂を踏みながら礼拝すること、お四国を巡ったことと同じ功徳をいただけるといわれている。)もできます。

平和のシンボルとして残された歴史にも触れることができます。

かの有名なゼロ戦に代わり、終戦間近に開発された戦闘機・紫電改をご存じでしょうか。紫電改は旧日本海軍戦闘機として、もっとも優れた戦闘機だったといわれています。昭和53年に久良湾で発見され引き上げられたこの紫電改は、豊後水道上での交戦の末に帰還できなかった機体の1つとされ、現存する4機の紫電改のうち、日本で展示されているのはこの機体のみです。紫電改展示館では、日本で唯一の紫電改とそのパイロットの写真、ともに引き上げられた当時の品々を見ることができます。

冬 澄み切った空気と豊潤な海で心を満たす

木枯らしが木の葉を散らしたら、豊かな海の幸で身も心も満たしましょう。

愛南町は、全国から釣りのためだけに足を運ぶファンがいるほど、幸豊かな人気の釣り場です。渡船に乗っておすすめの釣りスポットで磯釣り、遊漁船に乗って船釣りで大物に挑戦、大人も子供も家族みんなで筏釣り。状況や狙う獲物に合わせて、いろんな形の釣りが体験できます。10月には「あいなん磯釣大会」を開催し、腕に自信のある釣り人たちが各部門に分かれ競い合います。

釣りで海の幸を楽しんだ後は、食で海の幸を楽しみましょう。 うまみの詰まったハマチやグレ、岩ガキ、ヒオウギ貝、幻の魚とも呼ばれる石鯛など、新鮮な魚介を楽しむことができます。12月~2月の寒ブリは、刺身はもちろん鍋ものもおすすめです。冬のマガキは、12月~3月が旬。磯の薫りが濃いふっくらしたマガキは、どんな料理でもおいしく召し上がることができます。

また、愛南町は真円真珠の発祥の地でもあります。波がおだやかな深い入江の宇和海一帯のリアス式海岸で、真珠の母貝となるアコヤ貝の養殖や玉入れをした真珠貝の養殖がおこなわれています。

愛南の~食~

愛南カキ

愛南の山と海の栄養を蓄えた、濃厚なカキを楽しむことができます。

養殖が盛んな御荘湾は、宇和海特有のリアス式海岸であり、カキの餌となるプランクトンが豊富に生息しています。さらに5つの河口が位置しているため、山の栄養分が流れ込む地理的条件のいい湾でもあり、良質なカキが育つための条件がそろっています。そんな御荘湾で育った愛南カキならではの、強い潮の薫りとふっくらした身からは濃厚な味が楽しめます。

また、カキといえば冬のマガキをイメージする方も多いと思います。愛南では冬のマガキだけでなく、夏の岩ガキも味わうことができます。冬のマガキに比べ、夏の岩ガキは出荷までに2~3年かかります。出荷までが長い分、御荘湾の豊富なプランクトンを食べて育つ期間が長いということです。そうして育った濃厚で大ぶりの岩ガキは、冬のマガキにはない卵を持ちます。卵特有の旨味、そして肉厚な身。味わえるのは夏の岩ガキだけです。冬のマガキにも負けない濃厚で肉厚な岩ガキをぜひ味わってください。

深浦のカツオ

愛南町の深浦港は、県内唯一のカツオの水揚げ基地です。通常のカツオ漁では早朝に出港し、その1~2日後の朝にとれたカツオが市場にかけられますが、深浦港ではその日の午後には市場にかけることができ、獲ったその日に水揚げされる「日帰りカツオ」を味わうことができます。さらに船上で活け締めをしたカツオは「愛南びやびやかつお」と呼ばれ、身は包丁が入らないほどの弾力!

しかしここ数年はカツオの通る道が変わったといわれ、日帰りカツオが市場に入ることが少なくなりました。日帰りカツオではなくても、愛南の海でとれたカツオは新鮮なもので、少ない臭みに豊かな甘みを感じることができます。ぜひ、深浦でとれるカツオの旨味・新鮮さを愛南町で味わってください。

愛南ゴールド

愛南町が生産量日本一の愛南ゴールド。品種は河内晩柑といい、愛南町でとれるものを愛南ゴールドと呼びます。愛南ゴールドは、1つに約40%の果汁を持ち、糖度約11%ほどのさわやかな甘みとちょうどよい酸味の非常にジューシーな柑橘です。河内晩柑は寒波には耐えられないほど寒さに弱い品種ですが、冬でも霜がめったに下りない愛南町の温暖な気候にマッチし、香り豊かでおいしい実が育ちます。食べごろは4月~6月の徐々に気温が上がってくる時期。そのままでもジューシーさを味わえますが、おすすめは冷蔵庫などでしっかり冷やしてから召し上がっていただくと、口いっぱいにさわやかな果実の甘みと酸味が広がります。愛南ゴールドのジュースなども人気があり、お土産にもぜひおすすめです!